子供の頃は髪の毛がまっすぐだった。
七五三の為に腰まで伸ばして髪をゆったが、
終わると洗うのが大変だからと風呂場で母に髪を切られ大泣きをした記憶がある。
中学生くらいからだろうか、生え際のうねりが出てきた。
雨の日や汗をかいた後などはクルクルしてくるもんだから
垢抜けない田舎娘は鏡を見るのが嫌だった。
中学校ではソフトボール部だったので、
日中髪の毛が紫外線にさらされるのはもちろん、
練習の時などは帽子を被らなかったりもしたので、
頭皮も焼けてしまっていた。
ある暑い夏の日、
普段通りに放課後、守備練習していた時だった。
ジリジリとした暑さが頭皮に直撃した。
当時私はセンター分けの三つ編みだった。
なんか頭が痛痒いなー、と思っていたのだが、
お風呂で頭を見てみると水膨れになっていた。
あれ?これもしかして火傷?
なんか毛がなくなってない?
その後何日かすると水膨れだったところがハゲていた。
美容院で髪を切る時に説明すると
「まあ、まだ若いから大丈夫だよ。そのうち生えてくるよ」
と言われたが、20年以上経った現在も生えてこないので、
もうセンター分けは一生できない。
今は白髪という新たな悩みも増えて
うねり・ハゲ・白髪の三重苦だ。
戻れるならあの日に戻り、
中学生の自分にそっと帽子を被せてあげたい。